ペンタトニックスケールって何?
ペンタトニックスケール(penta tonic scale)とはあるスケールにおいて、音の数を制限したスケールになります。ペンタとはペンタゴンで知られている通り、5つのという意味を持ちます。ペンタトニックとはスケールの中から5つの音を選んだスケールという意味です。
アドリブには必須
インプロビゼーションをこれから練習したい人にとってペンタトニックは避けては通れない、スケールトレーニングの根幹のスケールであり、アドリブにおけるイロハはペンタトニックから始まると言っても過言ではありません。
ペンタトニックスケールの構成音
CメジャーペンタトニックとAmペンタトニックは同じ構成音になります。並べ方が違うだけで音は同じなので弾き分けが難しいところですが、CメジャーキーでもAmキーでもどちらでも使えるという点においてはすごく便利でいいですね。
Cメジャーペンタトニックスケール
度数 | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅴ | Ⅵ |
音 | C(ド) | D(レ) | E(ミ) | G(ソ) | A(ラ) |
Amペンタトニックスケール
度数 | Ⅰ | ♭Ⅲ | Ⅳ | Ⅴ | ♭Ⅶ |
音 | A(ラ) | C(ド) | D(レ) | E(ミ) | G(ソ) |
上記の音を比較してみると並び方が違うだけで同じ音を使っているのが分かると思います。
メジャーペンタトニックスケールはメジャースケールからⅣとⅦを抜いた形になるので【4・7(ヨナヌキ)音階】や音の響きから【和音階】と呼ばれたりします。
どうして覚える必要があるの?
どうしてペンタトニックスケールが基礎として普及しているのでしょうか?それにはいくつか理由がありますが、主なのが
スケールの入門
ペンタトニックスケールは5音しかないので、覚える音が少なくて覚えやすい!ギターの指板上も綺麗にすっきり見えるので練習が比較的苦にならないスケールです。メジャースケールも非常に音の場所が似ていて2種類後から音を付け足せば覚えられるのまずペンタトニックスケールを入門として覚えるのは非常に有効と言えます。
半音でぶつかる音がほとんどない!
Cメジャースケールの中でⅣとⅦは横の音と半音で隣り合っている所謂アヴォイドノートになる音で、隣り合っている音をスケールから省いているのがペンタトニックスケールになります。半音でぶつかっている音がなくなるという事はアヴォイドノートにが鳴る可能性が低くなるという事で、アヴォイドノートという地雷が埋まっている曲の平原を悠々と駆ける事が出来る様なイメージです。
全ての根幹がペンタ?!
ペンタトニックに少し付け足すだけで、メジャースケールになったりマイナースケールになったり音をメジャースケールを展開してモード系スケールになったり、民族的な音階になったりペンタトニックは始まりであり、音数のスマートさでいえば最終形態でもあります。
定番のAmペンタトニック
キーがCで弾きやすい
まずペンタトニックを覚えるならCメジャーペンタトニックやAmペンタトニックから覚えるのがおすすめです。
この二つは同じ音使いで非常に入門としては弾きやすいです。また、♯や♭の音が出てこないのもシンプルで覚えやすく、
キーがCやAmの場合はダイアトニックコードも初心者が覚えるコードがほとんどになりますのでペンタを覚える時はCメジャーペンタトニックやAmペンタトニックが良く紹介されています。
ペンタトニックスケールの覚え方・練習
ペンタトニックはボックスポジションで一つずつ分けで覚えていくのが最適です。
また、スケーラブルトレーニングはメカニカルに行う場合は必ずメトロノームを用いて弾き、しっかりと自信をもって弾けるテンポの上限をあげていく事で上達のモチベーションを維持していく事をおすすめします。
ボックスポジションは下の様な指板上の箱形の様に区切られた区間の事を指し、部分的に切り抜いて音の群を形成します。
また、メカニカルなトレーニングでも常に音楽的でいる事も重要です。BGMとしてYOUTUBEなどに載っている練習用のバッキングトラックを検索してBPMの合いそうなものを流しながら合わせてボックスポジションをなぞっていくのも効果的です。
ペンタトニックがよく使われている有名曲
ペンタトニックが美しい曲を2曲程ご紹介させていただきます。
Cross Roads / Eric Clapton
ペンタトニックの神様と呼ばれているエリッククラプトンのフレーズはまさに芸術の神に愛されたメロディーワークと楽曲達によく表れています。クラプトンの最も有名な楽曲の1つであるCROSS ROADSはペンタトニックのフレーズが散りばめられていて聴く側をまったく飽きさせません。
だから僕は音楽を辞めた / ヨルシカ
日本で有名なアーティストですと、ヨルシカの楽曲にはペンタトニックで構成されているフレーズが多くあり、ギターフレーズがどこか懐かしいような気持にさせてくれます。