アポヤンドとアルアイレの由来
2つの定番奏法
ギターを指で弾く時に初心者はどうやって弾いたらいいのか見当がつかないと思います。そんな方々に2通りの双方のご紹介を致します。
アポヤンド(apoyando)
アルアイレ(al aile)
アポヤンド(apoyando)とアルアイレ(al aile)
この二つの奏法は特に分けられることが多く、奏法によってフレージングや音色が大きく異なります。また、フラメンコギターやフォークギターなどギターの中でも種類によって弾き方を別けられるのも特徴です。
名前の意味
この2つの奏法の名前は分かりづらいと思いますが、2つの奏法はスペイン語で意味は以下の通りになります。
ポイント
アポヤンド ⇒ 寄りかかるという意味
アルアイレ ⇒ 空を切るという意味
アイレはAIRで覚える
アイレ ⇒ AIRE
両方ともどことなく似ていて「ア」から始まっているので区別がしづらいですが、アルアイレ(al aire)はAir(空気)が入っているので空を切るアイレは空気という様な結びつけをするのが良いと思います。
アポヤンドの特徴
弦に指がよりかかる弾き方
アポヤンドの特徴は前述した通り、寄りかかるという意味になります。アポヤンドは指が弦に寄りかかる様な弾き方です。弦を弾いた指が他の弦に当たって止まる様な弾き方をするので指をしっかりと立てる必要があり、音をはっきりと弾く事が出来ます。
ナイロン弦に多い奏法
また、この奏法はナイロン弦で弾かれることが多くフラメンコギターやガットギター、クラシックギター等激しい楽曲からゆったりしたバラードまでナイロン弦の持つ美しい音色を表現するのに適していると言えます。アポヤンドは意図的に行って練習を行わないとスムーズに演奏する事が出来ないのが特徴です。
アルアイレの特徴
指が空を切る弾き方
アルアイレは空を切る奏法と名の通り、指で弦を弾いた後に指が他の弦に着地しないで空に留まる或いは空を切る様な奏法になります。新しくギターを始めた多くの人がこの奏法を知らずに行っている様なフォークギターのスタンダード奏法になります。アポヤンドと違い特別な意識や練習を必要としないのも大きな特徴です。
アポヤンド(寄りかかる)のやり方
アポヤンドのやり方は弦を弾いた後に近い弦を触れ、指を乗せていく様な弾き方になります。まずは下記の動画を参照ください(1:23~開始)。
動画の様に1弦を弾いた指を次の2弦に乗せているのが分かると思います。指は弦に対してほとんど直角に弾いていて動画では爪で弾いています。アポヤンドの場合は親指は弦に添えてある程度で、弦を弾く時は手全体といういうよりは指のみの力で弦を弾く事になります。
アポヤンドの練習方法
アポヤンドの練習方法は2本指を決めて交互にオルタネートして弾いていくトレーニングが効果的です。動画を参考下さい(3:08~から再生されます)。
人差し指と中指を交互に弾いた後に人差し指と薬指を交互に行います。これをメトロノーム等を付けながらひたすら体になじむまで続けていきます。
アルアイレ(空を切る)のやり方
ほとんどの人はアルアイレ
ギターを初めて触る人が無意識にやっている事が多いのがこのアルアイレです。アルアイレの特徴としては弾いた後に指が空を切る弾き方になります。アルアイレは基本的には最初からアポヤンドの様な弾き方を習わなければ自然に出来ている弾き方ですが、効率的に行える方法は下記のアルペジオの練習になります。
アルアイレを練習したい人はリンクを載せておきます。
またアルペジオの発展としてビートルズの楽曲などでも頻繁にしようされているスリーフィンガーなどもアルアイレの効果的な練習になります。
スリーフィンガーのやり方の参考を下に貼っておきます。
どっちの奏法を練習するべき?
弾き語りはアルアイレでOK
ギターの種類別にみる奏法は基本的にはナイロン弦楽器がアポヤンドでスチール弦楽器がアルアイレの傾向があります。弾き語りを主に行ったりするフォークギターなどはアポヤンドで練習すれば間違いないです。
単音を強調したいときはアポヤンドがおすすめ
一方でそれぞれの奏法には音色の面で大きな違いがあり、それを左右しているのは指によるピッキングのアングルです。ピッキングアングルが平行アングルである程力が直接伝わります。伴奏にはアルアイレでソロを弾く時はアポヤンドなど意識して別けると良いと思います。