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Taylorってどんなギター?
最大手ギターメーカーの一つであるTaylor社が製造しているギターであるTaylorシリーズの中でも今回は110に焦点を合わせてご紹介していきます。
Taylorは日本ではもちろんアメリカでも最も愛されている機種の一つであり、その弾きやすさや音色などからプロの間でも広く使用されています。意外にもまだ歴史は40年程であり、1974年創業であるにも関わらずTaylor社は全米でアコギの販売数No.1を獲得しているようです。
日本では総代理店として株式会社山野楽器が取り扱っているブランドで世界的アーティストのシグネチャーモデルは日本でも高い人気を誇っています。テイラースウィフトのシグネチャーであるミニテイラー(ミニギター)は日本の中でも非常に流通している機種です。
110ってなんの数字?
Taylorは機種の横に数字がふってあります。数字と比例してグレードがあがりますが、詳細には使用している木材が違うということになります。公式では以下の通りに分かりやすいように「516ce」で三桁の意味を解説しています。
5 1 6 c e
5:一番左の数字 1:真ん中の数字 6:一番左の数字
c:カッタウェイ e:エレキ機器搭載(ピックアップ)
一番左の数字はモデルのシリーズボディバックとサイドの材になります。
数字 | 材 |
---|---|
100 | レイヤード ウォルナット |
200 | レイヤード ハワイアンコアやローズウッド |
300 | サペリ or ブラックウッド |
400 | オバンコール or インディアンローズウッド |
500 | マホガニー |
600 | メイプル |
700 | インディアンローズウッド |
800 | インディアンローズウッド |
900 | インディアンローズウッド |
真ん中の数字の意味はボディトップの材と弦の数になります。
「1」 ⇒ ソフトウッドトップ
「2」 ⇒ 6弦ハードウッドトップ
「5」 ⇒ 12弦ソフトウッドトップ
「6」 ⇒ 12弦ハードウッドトップ
ソフトウッド:スプルースやシダー
ハードウッド:マホガニーやコア
一番左の数字はボディの形状を指しています。
数字 | 形状 |
---|---|
0 | ドレッドノート |
2 | グランド・コンサート |
4 | グランド・オーデトリアム |
6 | グランド・シンフォニープ |
7 | グランド・パシフィック |
8 | グランド・オーケストラ |
cはカッタウェイになります。カッタウェイとは高フレット側を弾きやすいようにボディの下側をカットしている形状の事を指します。
eとはエレキ機材搭載になります。ピックアップを最初から搭載している機種の事で110eとは110という機種にピックアップが搭載しているという事になります。
110,110e,110ceの違い
上記の事から3つの種類の違いを表に記載しましたので参考にして見てください。
機種 | カッタウェイ | ピックアップ |
---|---|---|
110 | なし | なし |
110e | なし | あり |
110c | あり | なし |
110ce | あり | あり |
スペック比較表
トップ | シトカスプルース |
バックサイド | レイヤードウォールナット |
ネック | ハードロックメープル |
指板 | エボニー |
ナット・サドル | タスク・ミカルタ |
ネック幅 | 1 11/16""( 43.36mm) |
スケール幅 | 25 1/2""(647.7mm) |
値段と音の違い
価格帯は高級ギターの部類に入ります。安価モデルやミニギターでも5万円以上はしたりと、いわゆるまともな即戦力ギターです。初心者が少しギターに慣れてきてこれから本腰をいれて練習しようと思ったときにまずこの110という機種にたどり着くのではないでしょうか。
実際の値段に関しては閲覧サイトや新品中古によって幅はかなり大きく開く様です。ちなみに110e-walnutのメーカー希望販売価格は¥160,000となっておりますが、下記のサイトでは意外と安く手に入るようですので時価で確認していただければと思います。
音に関しては実際に実機を触ってみない限りはやはり難しいですが、参考までにデモ演奏を載せておきます。
Taylorが他のギターよりも弾きやすい理由
Taylorといえばなんといっても抜群に弾きやすいのにも関わらず音が安定感があって人気という点です。どうしてTaylorギターはそんなに弾きやすいといわれるのかを解説します。
ネックの形状が握りやすい
外国人に比べて体格が小さい日本人でも手軽に扱えるサイズのギターというのが最大の特徴で、ネック幅とスケール幅のバランスやネックの太さが多くの日本人の手にフィットします。
かといってスケール幅が短いというとそうでもなく、アール(指板の湾曲)が特殊なのかというとそういうわけでもないです。
Taylorはなんといっても弾きやすさに対する音の良さが抜群です。一般的なギターではぼやけがちな低音は輪郭がはっきりしていて、高音とのバランスもしっかりしています。高音弦側もしっかりと音の芯がでてピアノなどとのアンサンブルにも埋もれない強さとウェット感を持っています。
他のTaylorとの違い
他のグレードのTaylorとの違いは基本的には前述した機種名で分かるようになっておりますが特出するべき100番台の魅力というのはやはりTaylorの入門モデルという点と入門モデルにしても即戦力レベルでかなりクオリティが高いという事になります。
価格帯も背伸びをすれば手が十分に届く範囲にあるにも関わらずレコーディングにも使えますし、カッタウェイではギターソロも十分に演奏することが出来ます。アクロバティックなソロギターにも向いていて世界的な日本人ギタリストとなったMIYAVIさんの様なスラップ奏法なども弾くことが出来ます。