ギターにおけるプリングのやりかたについて方法を解説します。
プリングとは
プリングオフ
プリング[Pulling]−引っ張るいう意味を持つ用語で、ギターで用いられる際は押弦している側の手で弦を直接引っ張って音を出す事を指す。弦を押さえている側の手だけで音を鳴らす事が出来るのでピッキングを省く様なフレージングを行えるメリットがある。
フレーズの中でのプリング
様々な用途で使用されるプリング
フレーズの中で使用されるプリングはこういった感じになります。
特徴
- ピッキングと違い音のつながりが滑らか
- ピッキングしなくてもいいのでフレーズの幅が広がる
- 速いフレーズを弾くことが出来る
プリングの表記
楽譜でこう書かれる
プリングは基本的には上付きの括弧線とpで書かれます。下のTAB譜をご覧ください。
また、プリングは2回連続で使用されることもしばしばあります。
参考:ギター始めるなら必ず知っておきたい【TAB譜】の読み方
プリングのやり方とコツ
プリングはその名の通り弦を引っ張りますので、押したフレットの弦を以下の動画の様に引っ張ります。この時真下に引っ張った後に指を浮かせるイメージになります。
1音のみのプリング
まずは一番プリングのやりやすい1弦を使用して練習をしてみましょう。1弦の5フレットに人差し指を置いたままにし、薬指を使って同弦7フレットをプリングします。
2音プリング
次は2音連続で行います。人差し指は先ほどと同様の5フレットに据え置きにし、今度は薬指で7フレット、中指で6フレットを連続でプリングしていきます。
7フレットをプリングするときは6フレットの中指は据え置きにし、6フレットをプリングするときは5フレットを据え置きにします。
プリングの応用フレーズ
最後にプリングを利用した応用フレーズをご紹介します。コードのDsus4からDに行く流れで使用出来るプリングフレーズです。
使用するコートは以下の2点になります。
使用するコード
Dsus4
D
実際に聴いてみましょう。
この様にコードに対してワンポイントとして入れられるのもプリングフレーズの魅力です。
どうしても出来ない人の為の4つのチェックポイント
弦を引っ張る
プリングをするときに弦を引っ張るのですが、指板に沿って真下か真上に弦を引っ張ります。上記の動画でも解説していますのでご覧ください。
フレットの真ん中を引っ張る
押さえる場所ですが、フレットとフレットの真ん中を押さえて引っ張ると音が出やすくなります。
指先で押さえる
指先で押さえることでしっかりと弦をグリップする事が出来ます。指の腹で触れてしまうと他の弦も巻き込んでしまって音が出づらくなるので注意が必要です。
1弦のハイフレットで練習する
1弦が最も細く、張力が弱い弦です。12フレットあたりの1弦がもっとも小さな力でプリングの練習をすることができますので、まずは12フレットあたりから練習してみることをおすすめします。
以上がプリングについての解説になります。様々なコードフォームやフレーズに対してとても有効に利用できる奏法の一つになりますので、是非とも習得しましょう。
プリングはハンマリングに比べて習得するのに時間がかかる傾向にあります。また、指が固くなって少し引っ掛かりが出来てからの方が音がなりやすかったりもしますので、コードを押さえる事やアルペジオ等が上達してから少しずつとりかかるのもいいですね。