断線修理!SONY MDR-CD900STのプラグ交換方法。接触不良直し方

投稿日:2021年12月11日 更新日:

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交換の方法をすぐ読みたい方は目次のプラグ交換方法の項目からどうぞ。

※こては非常に高温になり、以下の作業は場合によっては危険を伴います。必ず大人の指導の元自己責任で行う様にして下さい。

SONY MDR900STのプラグ交換

今回はスタジオモニターヘッドホンの定番であるSONY MDR900STのプラグを交換方法の紹介をしてみたいと思います。わざわざ修理に出さないでも道具さえあれば自分で簡単に交換出来てしまいます。こういったパーツ交換や修理が好きな方は多いのではないでしょうか?

ぽち
ぽち
スタジオとかで900ST借りるとプラグを交換してあったりするよね!
あれどうやってやってるんだろうね!
れお
れお

まず前提として今回特に気を付けたいのは以下の4点

CHECK! ⇒⇒⇒

 

・個人でも簡単に出来る事
音質が劣化しない事(※重要)
・道具の入手が簡単な事
・新しいパーツを買うよりもコスパが良い事

 

特に練習や職人技が必要じゃなくて素人手でも簡単に出来る事も重要ですが、なんといっても音質が劣化してしまう事態だけは切実に避けたい。

今回は音質劣化を全く感じさせない、むしろ音質向上するのではないかという最強パーツで組み立てていきます。

必要な道具とパーツ

たま
たま
必要なものを教えてにゃ!

必要な物は以下の通りです。

必要な道具一覧

・半田
・半田ごて
・半田ごて用の濡れた布(ティッシュ)
・プラグ
・ペンチ(はさみやカッターでも可)
・マスクや軍手(あれば)

それでは今回厳選した道具を紹介します。

最強の道具はコレ!

最強の半田『WBT0820』

低温融解オーディオ用ハンダ。鉛・銀を含有していて高域の特性が抜群。解像度が非常に高く音質に定評のあるWBTの傑作。サイトのレビューなどを探して見ても非常に高評価である事が分かる玄人向けのツール。

ぽち
ぽち
この半田こそがまわりと差をつける超重要ポイント!超高品質半田で圧倒しよう!


POINT
※価格は販売サイトによって変わりますので下のリンクからお確かめください。また、長さによっても値段が変わりますのでお気を付けください。
最強のプラグ『NP3X』

超有名なリヒテンシュタインのコネクターメーカーであるNEUTRIKによるステレオプラグです。NEUTRKの製品は言わずもがなですね。MOGAMIやBELDENでもその相方として選ばれる事の多い超優良プラグ。

※NP2Xなどもありますが、こちらはモノラルになりますので今回のMDR CD900STにはNP3Xをお選びください。3Xであれば色は何色でも大丈夫です。

POINT
※価格は販売サイトによって変わりますので下のリンクからお確かめください。
半田用こて(KF-40Sセット)

こちらのこてはセットで安い物でOK。温度調節機能や固定台付きのものも作業し易くなっておすすめですが、結局やり方がしっかりしていればこれでOK。

POINT
※価格は販売サイトによって変わりますので下のリンクからお確かめください。
ペンチ(普通の工具でOK)

たま
たま
ペンチすらうちにはないかもにゃ…
ペンチはコンビニにあるやつでもOKだよ!
ぽち
ぽち


ペンチはどんなペンチでもOK!シールドの皮膜を剥く作業があるので出来ればニッパーの機能があるものが望ましいですが、ハサミやカッターでも代用可能。

濡らした布(ティッシュ)

紙コップを下から2cm程で切ってからティッシュを詰めてティッシュ全体に水がしみる程度に濡らします。こての先についた汚れを落としたり、整えたりする役割があります。また、万が一の時の為に半田を消化できる程度の能力があると尚よしです。

プラグ交換方法

①道具を準備する

CHECK! ⇒⇒⇒

✅ 改造するMDR-CD900ST
✅ ペンチ(ニッパー、ハサミ、カッターでも可)
✅ 濡れた布(ティッシュでも可)
✅ 半田
✅ はんだこて

②900STからプラグを取り外す

たま
たま
この作業は…こ…こわいにゃ…

プラグの付け根あたりを切りましょう。シールド初心者の方は少し勇気のいる作業かと思いますが、シールド切断に関しては長さを切り過ぎなければ問題は起きないので思い切って切りましょう。

③シールドの皮膜を2cm剥く

シールドの断面は下の図の様になっています。まずは一番外側にある黒い皮膜から剥いていきます。長さは2cm程度でOKです。

上手く剥けると中に三本の赤・白・黒の線が白い紙の様なもので束ねられていると思います。この白い紙の様なものは切り取ってしまってください。上記の写真の様な状態になったら④番の項目へ。

POINT

コツは切るよりもハサミなどで優しく切る場所に型を付けてからもぎ取る感じで引っ張ると上手くいきます。

中を切り過ぎてしまった場合

中の線を切ってしまった場合などは一旦剝けている部分を全て切って初めの状態に戻してから同じことをやり直してください。

※プラグを先に通しておく

これを忘れてしまうと全てやり直しになってしまうのでお忘れなく。プラグのセットになっている下の写真の黒いやつをシールドに通しておきましょう。向きも写真の様に剥いた側が空いている側になる様にしましょう。

④赤・白・黒の線を5mm剥く

先ほどの外皮とは違って中の線はちぎれやすいので丁寧に作業する様にしましょう。中に更に金色の線があると思いますが、これが情報を伝達する線なので切らない様に気を付けましょう。ですが、1~2本程度の欠損でしたら完璧主義でない限りは続行しましょう。

⑤半田づけ準備の半田

こてをあたためると金属の焼けたような独特の臭いがします。気になる方はここでマスクを着用して行うことをおすすめします。

プラグ側

プラグの指す部分に半田を先に付けて置きます。こうする事でスムーズに接着する事が出来ます。下の写真の様に上、真ん中、下と3つに分かれていると思いますがそれぞれに半田を溶かして付けて下さい。

半田をつけたときに3箇所が繋がってしまわない様に気を付けましょう。

POINT

充分にこてが温まるのを待ってから作業を開始します。こてはかなりの高音になりますので金属部分を直接手で触れない様に注意しましょう。また、半田を付ける前にプラグにこてをあてて温めてから半田を溶かすと半田の分離が上手くいきます。

シールド側

シールド側にも赤・白・黒それぞれに半田を付けていきます。こちらもそれぞれがお互いに干渉しない様に一つずつ丁寧に付けていきましょう。

⑥プラグとシールドを接着

先ほど予備の半田をしておいた箇所にくっつけていきます。付ける位置は色で分かるようになっています。上から赤・白・黒の順です。下の写真を参考にして下さい。とりあえずはくっついたと思ったらすぐ離して固まるのを待ちましょう。

こてを当てすぎて深追いしすぎると半田が焦げてしまって失敗してしまうので一旦引っ付けることだけに集中します。

引っ付いたらあとは3箇所が接触しないか確認します。また外れそうになってないかを確認し、必要に応じてこてで再度形成したり半田を付け足して補強します。

ここまでの作業が無事に終わったらもう安心!ですが、こてがまだ熱いはずなので十分注意してください

⑦シールドを組み立てる

まずはこのパーツ

これの上のところを取っておきましょう

シールド線を引っ張り過ぎない様に注意しながら先ほど接着した箇所を覆う形でフィットさせます。

プラグの先端からキャップを締める感じで取り付ければ完成!回すのはキャップの部分だけでシールド本体をねじらない様に気を付けましょう。

今回使用した機材でシールド制作も可能です。WBT0820を使用したBELDENなどはかなりの評判ですのでこの機会にシールドを制作してみてはいかがでしょうか?

CHECK! ⇒⇒⇒

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