カポタストを付けた時にやたら音が狂ったり
高音部のフレットを押弦すると
なんだかピッチが気持ち悪い
「開放弦のチューニングは
合っているんだけどなぁ…」
オクターブチューニングが
ズレている事を疑いましょう
オクターブチューニングの確認
まずは、普段行っているチューニングとは違う
オクターブチューニングの確認をしてみましょう。
①開放弦を合わせる
まずは解放弦でチューニングを合わせます。
レギュラーチューニングに合わせましょう。
6弦 | E |
5弦 | A |
4弦 | D |
3弦 | G |
2弦 | B |
1弦 | E |
この時注意するのは、
チューニングをしっかり合わせる事。
全ての弦をチューニングしたら
もう一度確認して
しっかり合っているか
確認しましょう。
②12フレットのチューニングを確認する
解放弦をしっかりチューニングした後
各弦毎に12フレットを押えて
音をチェックしていきます。
6弦12フレット | E |
5弦12フレット | A |
4弦12フレット | D |
3弦12フレット | G |
2弦12フレット | B |
1弦12フレット | E |
注意点
12フレットのチューニングを確認する時に
チューナーを解放弦のチューニング設定
と同じにしておきましょう。
ヘルツ等の変更はしない事と
クリップチューナーでチューニングする場合は
付ける位置等
基本的にギターのチューニング時の状態も同じだと
安定したチューニングが
出来るかと思われます。
また、12フレットにカポタストを装着して
チューニングを確認する手もあります。
③解放弦と12フレットを比較
ここまで、解放弦をぴったりに合わせた後
12フレットでチューニングを確認しました。
ピッチは同じ音を指していましたでしょうか?
それとも少しズレていましたでしょうか?
精度の高いチューナーだと
専ら多少のズレは認識出来るかと思います。
ギターは調律面ではかなり曖昧な楽器ですので
多少のズレは許容範囲内で大丈夫ですが
半音くらいのズレになると
さすがにかなり気になります。
ソロならまだ甘受出来ますが、
アンサンブルだと目も当てられない。。
④オクターブチューニングがずれているかの判断
ここまでに手順で
解放弦と12フレットのズレこそが
オクターブチューニングのズレと
やって参りました。
オクターブでズレている訳ですから
もちろん他のフレットのピッチもずれています。
ただ、ピッチズレに敏感になりすぎても
完璧に合わせる事はギターの構造上不可能ですので
賢い読者様にとっては釈迦に説法ではありますが、
ズレの範囲が許容出来るか出来ないか
それは調整に入るかの分岐点になります。
ピッチは平均率では半音を100セントと
測りますが、耳のいい人だと10セント前後のずれは
十分に認識出来るそうです。
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更には単音で聴き分けは難しいにしろ
ズレのない音と合わせて聴くと
十分に違和感を感じるレベルだそうです。
ではどこまでいけば違和感を感じなくなるのか。
こればかりは個人による聴力が
大きく影響しますので
音を識別する能力を持つ特殊能力である
絶対音感を持った人がいますね
筆者の知り合いにも複数人いますが、
5人程インタビューをしてみたところ
5人中5人は1セントの差は
『分からない』との事でした
統計的には5人だけというのは
信憑性に足る参考にはなりませんし
協力して頂いた心優しい5名の方の
絶対音感の精度にも
もちろんばらつきがあります。が、
一般論として絶対音感の5人全員が
気にならない程度の差ですので
ぱっと聴いた感じ1セントというのは
聴覚上ほとんど差がないという認識で
問題ないかと思います。
無料で音感をはかるアプリ等で回っていますが、
しっかり基準音A=440hzになっているものは
あまりない様で、
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アプリによってバラバラで大雑把にAの様です。
hzでの認識が曖昧で区別出来ない事を
更にセントの違いなんて
余程の事じゃないと分からないですよね。。
オクターブチューニングのリスク
エレキギターだとドライバ一本で
出来るオクターブチューニングできますが、
アコギだと一気に大変な作業になる。
何故ならサドルと呼ばれるギターパーツを
直接削ったりしてチューニングに
合わせなければならないからです。
ネジを締めるだけのエレキギターとは違って
サドルは削ったりすると
「ちょっと待った!」が出来ない。
そして弦との直接的な設置面を削るという事は
もちろん音の振動伝達に直接干渉するので
最悪の場合、本来の音色を損なってしまう。
サドル自体はパーツだけで
買い替える事が出来ますが、
やはり愛着のあるパーツ等でしたら
リペアに頼むのが無難でアコギの
オクターブチューニングが浸透しないのは
この専門的技術の必要性が
大きな要因になっている。
まとめ