コンプレッサーって何?
音の大きい箇所を小さくして、音を均すことが出来る
コンプレッサーとは音量のダイナミクスをより抑制する事で音にまとまりを持たせる役割を持ちます。
コンプレッションとはコンプレッサーの効果の事であり、エフェクターやプラグインなどで使用する事が出来て、ミックス作業などでは全てのパートにコンプレッションをかける程音響においては重要な役割を持っています。
コンプレッサーの役割と効果
コンプレッサーの役割はずばり音のまとめ。一般的に流通している音源はエンジニアなどが職人技で仕上げているので耳触りのいいものが多いですが、
エンジニアが編集をしない音源やライブなどでは音量のダイナミクスレンジが広くて場合によっては長時間聴いていると疲れてしまいます。
ライブの良さはそのダイナミクスレンジによるものこそと言えなくもないですが、ライブでさえPAでコンプレッションをかけている場合が多いです。
「ヤッホー!」にコンプをかけると?
実際にどういった効果があるかというと、例えば「ヤッホー!」と叫ぶとします。
「ヤ」「ッ」「ホー!」で分けた時に当然それぞれ音量には差が出来ます。「ヤ」と「ホー!」が大きいのに対して「ッ」の部分は音量が小さいです。
⇒「ヤ」と「ホー!」を潰して音を均す
ここにコンプレッサーをかけると、この「ヤ」と「ホー!」の部分をある一定の音量を超えたらおさえつけて音量を小さくします。
小さくした上で減衰した分の音量を全体の音量レベルを上げてあげると「ヤ」と「ホー!」は減衰し、「ッ」が持ち上がります。
すると「ヤ」と「ホー!」に対する「ッ」の音量の差に開きが少なくなります。
実際「ヤッホー!」にコンプレッサーをかけて音量を馴らす事はほとんどないと思いますが、
バンドなどで各パートのレンジを鳴らしてあげる事でバランスをとりやすくなり、全体のまとまって綺麗に聴こえるようになります。
コンプレッサーの用語解説
コンプレッサーも様々な種類がありますが、一般的にコンプレッションする時に使用されるノブなどの解説をしていきます。
スレッショルドは減衰開始地点になります。この音量を超えたら自動的に音量を下げてねというポイントを設定するメーターになります。
ニーはスレッショルド地点からいきなり減衰させるのではなく地点よりも前から緩やかに減衰を開始させる効果があります。ニーがないとスレッショルドの地点からいきなり減衰が始まりますが、減衰を緩やかにするのに使われます。
アタックはかかり始める時間を設定する事が出来ます。これが遅すぎると音が発生してから音が鳴り終わった後にかかってしまいます。また、アタックがある事で原音が少し混ざるので原音が鳴った後にコンプレッションがかかる効果を得る事が出来ます。
リリースはコンプレッションがかかってからコンプレッション効果がなくなるまでの時間になります。これが長すぎると次の音にコンプレッションがかかってしまったりしますが、適度に長さを決める事で狙った音に必要な長さのコンプレッションをかける事が出来ます。
レシオは入力音に対しての出力音の比率になります。1:1の場合は1入力された音に対して1の音量が出力されますので、コンプレッションが全くかかっていない状態になります。2:1の場合は2の音が入力されたら1だけ出力されます。同じ様に2:1の時は10の音が入力されたら5だけ出力されます。
ゲインはメイクアップゲイン(make up gain)と呼ばれることもありますが、コンプレッションで失った分の全体の音量上げる役割を持っています。
コンプレッションされた音をもう一度上げる事に疑問を持つ人もいるかもしれませんが、コンプレッションによって失われたのは
入力が特に比較的に大きかった部分でスレッショルドを超えてしまった部分のみですので結果的に小さい音が底上げされ、大きすぎる音は小さくなり、全体のダイナミクスがまとまります。