この記事で分かる事
ガットギター・クラシックギター・フォークギターの違い
様々な種類
ギターと偏に言っても色々な種類があって、特に詳しくない人が見たらその違いを見分けるのは難しい。特に用語次第では複数の意味を持っていたり同じ意味で違う用語が使われたりと複雑です。ということで、ギターの種類を比べてどういった用途でどのギターが使用されているのかご紹介していきます。
クラシックギターってなに?
クラシックギター(英名:Classic Guitar)
そもそもクラシックとはどういう意味?
- 古代ギリシア‐ローマの芸術作品のように、完成され調和のとれた形式の美しさを特色とする作品、あるいは流派。音楽、美術などでそうした特色を持った古典派の作品をもいう。古典派。
- 長い年月にわたって多くの人々の模範となり、また、愛好されてきた著述や作品。古典。
- 長い年月をへたもの。古風なもの。古めかしいもの。
- 西洋の伝統的な作曲技法や演奏法による音楽。一般にジャズやポピュラー音楽に対して、バロック音楽あるいは古典派音楽から近代、現代に至る芸術音楽の総称として用いる。クラシック音楽。純音楽。(精選版日本国語大辞典より)
ポイント
伝統的で古典的な音楽の事を指すと書いてあります。そういった伝統と共に開発されてきたギターの種類であり、主にクラシック音楽・純音楽と呼ばれる分野を演奏する傾向がある。
クラシックギターの外見
瓢箪型
クラシックギターの形状はドレッドノートタイプのギターに比べボディにくびれがあり丸みを帯びて瓢箪型になっている。サウンドホール側をギターの上側だと想定した場合ペグは下向きについている事が多くペグの装飾も細かく凝っているものをたくさん見つける事が出来る。
クラシックギターの特徴
ナイロン弦
基本的にピックガードがなく、主に使用する弦はナイロン製である。ピックアップを使用しない事が多く所謂、生鳴りを重視している。また、ピックアップを使用する場合はコンタクトタイプなどが主である。何故ならナイロン弦の部分がマグネティックタイプだと反応をしない。
クラシックギターの演奏面
指でポロロン
ナイロン弦の優しい音色から「ポロロン〜」と擬音で表現される事が多い演奏時はネック側の足にギター本体を乗せて更にその足をスタンドにかけながら弾く事が多いまた、演奏時には押弦する側の手の親指は弦を押さえるのには使用しない事も演奏面での特徴ピックは基本的にしようはせず、指弾きで音を鳴らす。
クラシックギターは指板のアールと呼ばれる歪曲が無く、セーハコードやバレーコードはフォークギターに比べて力が必要と言われています。
ガットギターって何?
ガットギター(英名:Gut Guitar)
そもそもガットとはどういう意味?
- 羊・豚の腸やナイロンなどで作った糸。弦楽器の弦やラケットの網に使用。腸線。弦線。(デジタル大辞泉より)
豆知識
- ギターを始めバイオリンの弦等も元々このガットから製造されていた様でその美しい音色から主流だった
- 今は入手もなかなか難しくあまり使用もされない
- ガットギターとはこのガット弦を使用したギターから生まれた呼称でありクラシックギターの内に含まれる
- ソーセージ等を作る際の臓器と同じ
フラメンコギターって何?
フラメンコギター(英名:Flamenco Guitar)
そもそもフラメンコとはどういう意味?
007に出てきそうなギター
情熱的なラテンの音楽で踊る人たちを想像してみて下さい。その伴奏にはラスゲアードを連発して雰囲気を盛り上げるギターが!それがフラメンコギターです。ジェームズボンドの世界によくありそうですね。フラメンコギターの難しい所は、クラシックギターとの区別が難しい所で正直パっと見だとよく違いが分かりません。。
フラメンコギターとクラシックギターとの違い
まぁまぁ同じ
決定的な違いはないです。ただ、「ポロロン〜」だったクラシックギターに比べフラメンコギターは「ジャカジャン〜!」と覇気があります。何故かと言うと、情熱的なフラメンコダンスに対して対応したフレージング等を弾く為に特化していて弦高が低く、ボディが少し薄く、音の減衰が早くなっているからです。
またピックガード(ゴルペ板)を装着していて、様々な奏法に対応出来る様な使用になっている。ちなみに有名な日本人ギタリストの沖仁さんもこのフラメンコギターです。
フォークギターって何?
フォークギター(英名:Folk Guitar)
そもそもフォークとはどういう意味?
- 民俗。民間。民衆。
- 「フォークソング」の略。(デジタル大辞泉より)
ForkではなくFolk
基本的には民衆、民間と言った意味で使用されるのでフォークソングとは民衆や民間の歌ってことになりますね。フォークギターは前述したギターの種類とは違ってよく見る弾き語りの人達が使用しているあのギターです。ギター習いたい!けどギターの種類が分からない…って方の9割超はこのフォークギターです。
フォークギターの外見
もっともよく見るギター
弾き語りの人たちが担いでるあのギター。YUIやあいみょんに代表されるシンガー達に愛されている外見はギターと呼ばれる物の雛形で基本的にはドレッドノードと呼ばれる形状のものを想像する人が多い
フォークギターの特徴
スチール弦
基本的にはスチール弦を張る。クラシッククラシックギターギター等とは違いペグは基本的に横向きについている。ピックアップを装備されているものも販売されていてボディをカスタマイズして取り付けたりする事も多く、スチール弦なのでマグネティックピックアップで音を拾う事が出来る。
フォークギターの演奏面
幅広く演奏出来る
生鳴りがメインの楽器ではあるが、ピックアップ装着による演奏性の広がりから様々な音色で演奏する事が可能。ボディヒットする特殊奏法からピックを使用したストロークまで表現出来る幅は広い。
アコースティックギターってなに?
アコースティックギター・アコギ(英名:Acoustic Guitar)
そもそもアコースティクとはどういう意味?
- 電子装置を用いないこと。また,そのような楽器。(三省堂より)
要するにアンプやスピーカーに頼らずとも生音で演奏として成り立つ様な楽器の事全般をアコースティックと呼ぶ様ですね。オーケストラとかで見る楽器は言ってしまえば例外を除いてほとんどがアコースティックと呼ぶ事が出来る訳ですが
具体的にどういうのがアコースティックギターなの?
ボディ(箱の部分)が空洞になっていて箱鳴りがするもの全般。
ただ注意したいのが、アコースティックギターという呼称が 電子装置依存のエレキギターに対するレトロニムである事とナイロン弦を扱うクラシックギターはクラシックギターとは別の呼称を用いる事が少ないのでわざわざアコギと呼ぶ場合は
スチール弦のフォークギターを差している事が多い。