絶対音感という言葉をご存知でしょうか?聞いた事がある方がほとんどだと思います。もしかしたら読者様の中にもいるかもしれません。
絶対音感とは
ある音の高さを他の音と比較せずに 識別する能力。(goo辞書) 任意の音の高さを、他の音との比較なしに知覚しうる能力。(三省堂大辞林)
実生活では救急車の音やコップを叩く音等が音階として認識出来る能力で、この能力がある人はちょっとした異能力者扱いをされてなんだか良いですよね。
ですが、音楽現場では絶対音感より相対音感の方が良いとか絶対音感は不便だとか、絶対音感のレベルによってはほとんど意味ないだとか、、、
様々な噂を耳にしますが今回は
について書いていきます。
絶対音感は勝手に身につくのか
そもそも絶対音感は世界的には一万人に一人と言われていて、
ベトナム語ややマンダリンの様な声調言語圏(声調が異なると意味が異なる言語)の人に限っては30%もその発生率が高いと言われています。
絶対音感は遺伝説
RS3057という絶対音感に直接関係する遺伝子が発見されている。 しかしこのRS3057遺伝子はアジア人だと50%以上の人が保有すると言われており、
特に稀な遺伝子という訳でもないらしく、これを保有しているからといって絶対音感がある、または身に付くとは言い切れないらしい。
絶対音感は言語と同じ
かの有名なベーシスト、ヴィクター・ウッテンもTEDの講義で述べていましたが、
やはり絶対音感は幼少期に言語を習う様な感覚で音楽に触れる事が重要であり、
音階を識別するには音と音名を結び付けなければならない為音の成す意味を言語体系で認識しなければならない。
その為には言語野が発達する幼少期という期間が重要であり言語を習う様に音楽を習う必要がある。
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幼児の言語(音楽)習得
赤ん坊は繰り返し言語を聞き、
脳はその統計を集めのちに意味とその言語が結びつかせていく音でも同じ事象が起こっていて様々な音を情報としてたくさん聞くが、
誰かがその音に補助的に名前をつけて教えてあげなければならない。
大人になってからの絶対音感
大人が絶対音感を身につける事は不可能だと言われています。
参考までに、仮に絶対音感を後天的に身につける事が可能だとするとピアノの調律師はもれなくその能力を保有していてもおかしくはないでしょうし、
音楽学校等では後天的に絶対音感を身につける授業等があってもいいはずですよね。
幼児の絶対音感習得
生まれたての赤ん坊は全言語の音声構成要素が聴こえる為だと言われている。これは存在する6500種類の言語全て対象であり、
それを構成するのは悠に2000種類の音素だそうです。
音素とは
音素と言われてもいまいちピンと来ませんが、英語に使われている音素は44種類のみで日本語も100前後だそうです。赤ん坊すごい・・。
その後臨界期と言われる生後10ヶ月程で赤ん坊は自らが操る言語に特化を開始し、
必要ではない言語や音素の識別能力は失っていってしまう。
これは音楽も同様の現象が起こり、言語としての音楽認識はこの時期に刺激を与える事で脳は音の関連性や情報を収集し、
絶対音感と呼ばれている能力へ発展させていくのだそう。
結論
生後の成長段階は人としてとてもユニークな状態であり、
音感もその時点で身に付けなければ習得する事は不可能という事でした。
私も絶対音感に憧れた時期がありましたが、転生するしか道がなさそうなので諦めました^^;
絶対音感は有利?
ただ、絶対音感を保持しているからといって音楽演奏で有利かというと、結論として有利な場面もありますが、
演奏スタイルによってはそうでもないむしろ邪魔な場面も多くあります。これについてはまた別項でまとめてみたいと思います。
ただ、やはり第六感のようなこの能力憧れますね^^