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ヴィンテージギターって何?
ヴィンテージギターと言われるギターの魅力について解説していきます。ヴィンテージギターとは年代の古いギターの事を指しています。ジャパンヴィンテージなど店頭で扱っているものはショーケースに仕舞ってある事が多く、主にハイエンドギターとして希少価値などから高級機種に分類されます。ヴィンテージギターについての定義などは曖昧ですが、新品と大きく違う事は外見に傷跡や塗装落ち等の経年劣化が大きくみられるといった点であり、バックル痕と言われる傷跡など当時を彷彿とさせる様な魅力が詰まっていて、ヴィンテージギターを模したレリック加工のギター等も登場し根強い人気を誇っている。
ヴィンテージギターの定義年代
ヴィンテージギターと呼ばれる年代はいつ頃からなのでしょうか。定義について解説致します。
ヴィンテージギターの定義は曖昧
ではヴィンテージギターの定義年代は古ければいいのかというと、2000年に製造されたギターでも20年前の楽器になりますので十分古いと言えます。しかしこれはヴィンテージギターとして扱われる事はありません。実はヴィンテージギターと言われるはっきりとした定義は存在せず、数十年前に製造されたギターの中で製造ラインがストップしてしまって入手が困難な物やその時期の特徴的なイベントに合わせて製造されたギターを総称しています。ヴィンテージギターの暗黙の了解として元々高級なギターが経年劣化し希少価値による付加価値がついたものを呼ぶ。
ヴィンテージギターの年代
では実際にいつ頃の年代のギターをヴィンテージギターと呼ぶのでしょうか?ヴィンテージギターの初めと終わりの年代を定義する為にはギターの歴史を追い必要があります。
【どこから?】ヴィンテージギターの始まりの年代
[word_balloon id="2" position="L" size="S" balloon="bump_2" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" box_center="true"]いつからがヴィンテージって呼ばれるの?[/word_balloon]
近年一般的に演奏されるエレキギターの原型は1930年頃でアコースティックギターの原型は1800年代の中期と言われています。つまりこの年代からのギター(もし存在すればですが)がヴィンテージギターの始まりと言えるでしょう。
【どこまで?】ヴィンテージギターの終わりの年代
[word_balloon id="3" position="R" size="S" balloon="bump_2" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" box_center="true"]いつまでがヴィンテージなの?[/word_balloon]
ではヴィンテージギターの終わりの年代はいつごろになるのでしょうか?ヴィンテージギター専門店5社の商品を比較し、年代や機種をチェックしたところエレキギターは主に取り扱われているのは1955~1975あたり機種でした。中でも最も取り扱いが多いのが1960年代のもので流通量が多く1950年前後かそれより前はアコースティックギターしかほとんど流通していない。
ヴィンテージギターとハイエンドギターの違い
ヴィンテージギターについては前述した通りですが、ハイエンドギターとの混同される事がありますが、ハイエンドギターとは高級ギターの事です。ヴィンテージギターの年代が曖昧だったのに対しギターがどの程度の値段からハイエンドと呼ばれるのかの値段指標も曖昧です。また、一般的な「高級」に関しても価値観によって曖昧になるのでハイエンドとは名付けた物勝ちな側面を持っていて一概にハイエンドと名付ける事が出来ます。ヴィンテージギターは元々ハイエンドギターだったものに経年による付加価値が付く事でヴィンテージギターとして流通するので、ハイエンドギターの中にvヴィンテージギターがあると考える事が出来ます。
ヴィンテージギターの評判/音色
「ヴィンテージギターは音がいい」こういったステータスが普及し始めヴィンテージギターはギターキッズの憧れの対象になりました。ではどうして古いギターは音が良いと言われているのでしょうか。
前提として、音色の良し悪しは個人的な主観に基づくものであるために一概にいい悪いを決める事は出来ませんが傾向としての評価を理由付けしていきます。
理由①ヴィンテージギターの音色で育ったから
当日レコーディングなどで使用されていたギターが今ヴィンテージとして扱われていて、その頃の音色で育った年代がハイエンドギターの消費者層になり、ヴィンテージを評価している為、音が良いと言われる。
理由②経年劣化による音色のエイジングが進んだ為
エイジングはギターにとって非常にいいとされていて、経年がギターに与える変化は新品のギターには出せない美しい音色を生むとされています。YAMAHAなどはこのエイジングを人工的に行う研究を行なっていて独自の方法でエンジングされたギターと同じ効果を生み出す技術を開発したと謳っています。
理由③希少価値フィルターがかかる為
ヴィンテージギターは効果で希少価値が高い為、サスティンがない事を「枯れたような渋い音」と呼んだり、持ち味として評価したりします。値段が高い=音もいいはずというフィルターもその実ヴィンテージギターの音色に間接的な評価を与えているのではないかと言われています。
ヴィンテージとレリック加工
最後にヴィンテージギターの様に加工する技術である「レリック加工」について解説します。
Relic…遺物、残存種(大辞林第三版)
レリック加工とはヴィンテージ加工の事です。まるでヴィンテージギターの様に新品のギターを加工する技術であり、バックル痕などを再現したり擦り傷や使用感、経年劣化による色の変化に至るまで様々な技術が用いられます。レリック加工で有名なのはR.S.Guitar Worksで、小さい工房でありながらそのレリック加工の技術の高さから日本でも絶大な人気と知名度を誇ります。